素敵彼氏の裏の顔
綺麗……
その一言だった。
明るい茶色の髪は、艶やかでさらさらで。
肩でふんわりと大きなカールを描いている。
その髪から覗く首は華奢で、明らかに大きな胸元は、清楚なブラウスで隠されていて。
短めのフレアスカートから伸びている足は白く細く、まるでユリのよう。
そして、そんな魅力溢れた身体の上の顔は、大きな二重の瞳、ふっくらとしたアヒル口……
全てが完璧だった。
彼女とあたしが並んでいたら、九十九パーセントの男は彼女を選ぶだろう。
そう思えるほど、彼女は美しかったのだ。
そんな彼女が隼人を……しかも、隼人君なんて呼ぶなんて。
隼人と知り合いで、しかも親しいらしいこの女。
あたしの胸は、ドキドキと早鐘を打ち始めた。