素敵彼氏の裏の顔




そんな隼人を、淳ちゃんのお母さんはぽかーんと口を開いて見ていた。

そして、白い車が見えなくなると、




「じ……淳……。

やっとまともな友達が出来たのね」




瞳に涙を浮かべていた。

そんなお母さんに酒臭い息を吐きながら淳ちゃんが猛反撃する。




「あいつのどこがマトモかよ!?

ふざけんなババア」




相変わらず口が悪いが、淳ちゃんのお母さんも慣れっこで。

はいはいと手をひらひらさせながら、家の中に入っていった。





あぁ、淳ちゃんのお母さんはさすがだ。

荒くれ者淳ちゃんの扱い方をよく知っている。






舌を巻いているあたしを見て、淳ちゃんは気まずい顔をした。





「まさかあいつと寝ることになるなんてな」




そして、ぼりぼり頭を掻きながら家へと入っていった。







隼人が現れてから、嵐のような出来事だった。

ただただぽかーんと突っ立っているあたし。

そんなあたしの脳裏にじわじわと浮かんでくる光景。






淳ちゃんが隼人と寝た……?



まさか、あの二人……





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