僕と彼女の秘密の物語。


感じているのか、もどかしいからなのか、彼女の身体は小さく震えていた。

その表情もどこか切なげにゆがむ。



胸の奥深くからジリジリと、焦げるように欲求が広がってゆく。



“…彼女にふれたい”



初めて、そうはっきりと自覚した。

いや、今まで全く思わなかったわけではない。

誰もいない部屋でふたりきり。


すぐ目の前でこんな姿を見せられ、

手をのばせば触れることの出来る距離にいるのだから。



僕は露わになった彼女の白い太ももに触れようと、そっと手を伸ばした。




「触らないで…!」


彼女の声に、動きが止まる。

見ると、彼女は今にも泣き出しそうな瞳で僕を見ていた。



「…触らないで。その約束でしょ」


彼女は静かに、そう言った。



その言葉には、“拒絶”と言うよりも“懇願”が含まれている気がした。


…お願いだから…



お願いだから、それ以上は触れないで。



私の領域に、踏み込んでこないで。



まるでそう言っているようだった。






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