僕と彼女の秘密の物語。
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「…太くん、祥太くん!」
「あっ、えっ、はっはいっ」
「どうしたの?ぼーっとして。もう酔っ払っちゃった?」
「あ、いや、そんなことは…」
とある居酒屋の個室。
高橋に無理やり連れて来られたS女との飲み会。
隅の席に座った僕の隣にぴったりと寄り添うように、巻き髪の女の子が心配そうに僕の顔を覗き込んだ。
他の奴らもそれぞれ盛り上がっているようだ。
「飲み物、ウーロン茶にする?」
「あ、いや、ビールで良いよ」
ほとんど泡が抜けたビールを飲み干す。
「…祥太くんってさぁ、あんまりガツガツしてないよね」
「え?」
女はカクテルのグラスに付いた水滴を指でなぞりながら、チラリと僕を見て言った。
「他の人たちはなんか軽そうっていうか、下心見え見えって感じだけど、
祥太くんはなんか違う気がする」
「はは…」
僕はとりあえず笑ってごまかした。
確かに、高橋なんて特に、鼻の下伸ばしっぱなしだ。
「私実は、飲み会とかコンパとか苦手で…
でも良かった。祥太くんみたいな人も居て」
確かに彼女は他の女子たちと比べると、見た目や雰囲気も大人しめだった。
というか、お嬢様学校とは言え他の女子たちはうちの学校の女子と何ら変わらない。
持っているものがハイブランドなだけで、派手なメイクもファッションだって同じようなものだった。