僕と彼女の秘密の物語。
「はい、これ飲んで。
まったく、男のくせにだらしないわね」
「ホントすみません…」
彼女自身はというと、ケロリと平気な顔をしている。
渡されたペットボトルのウーロン茶を飲むと、少しスッキリしてきた。
「…すみません、本当…。
誘った僕がこんなになって…」
「ホントよ。苦手ならそんな無理して乗らなくても良かったのに。
…でも楽しかった。
初めて来たけれど、たまには良いわね」
「西野さんが楽しかったなら良かった」
僕たちは並んでベンチに座った。
夜空の下に輝くきらびやかな光。
その中を、何組かカップルが腕を組みながら通り過ぎて行く。
「…ねぇ」
ふと彼女が、前を向いたまま呼んだ。
「どうして急にこんなことしたの?」
「………」
僕はすぐには、その質問に答えなかった。