不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


「ぷっ……良かったな、当たって」



大げさにはしゃぐあたしを見て、ハルはあたしの頭を優しくポンポンと撫でた。



「うん‼嬉しい」



たかがバットにボールが当たっただけなのに、こんなに幸せな気持ちになれるなんて不思議だ。



「よし、次は格ゲーしようぜ」



「か、格ゲー?ハルはバッティングしないの?」



バットをあたしの手から奪ったハルは、それを元の場所に戻す為に歩き出した。



「俺は昨日したし、今日かなり筋肉痛だからパス」



そうだったんだ。



あたしの為に連れて来てくれたのか。



軽い奴だとばかり思ってたけど、意外と優しいところもあるんだね。


< 169 / 266 >

この作品をシェア

pagetop