政略結婚~天使に導かれて~
「愛ちゃん・・・・・・」

悠太の声に反応して、すぐに涙を拭き、愛は

「南条さんは、お帰りになったんですか?」

「うん、今帰ったよ。兄さんは、少し疲れたから横になるって」

「そうですか・・・・。」

「兄さん、最近は、どう?」

「調子の良い時もあれば、悪い時もあります。ただ今の所、お薬で
 痛みはだいぶ良いみたいですけど・・・・。
 先生が、これ以上痛みが出るようなら、点滴に変えるからと先日
 言われました。」

「そう・・・・・。辛いよね・・・・。」

「うん・・・・グスン・・・私が変われるなら変わってやりたい・・・」

愛は、ポロポロと涙が零れるのを止めることは出来なかった。

そんな愛を、優しく悠太は抱きしめながら

「僕の前では、無理しなくていいよ。今は気が済むまで泣きな!」

愛は、悠太の言葉で、涙が決壊した・・・・。
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