政略結婚~天使に導かれて~
「愛・・・良く聞いて。
 今、ここにいるのが夢なんだよ・・・・
 俺は、もういないんだ・・・・・でも、躰はなくても、いつでも愛と
 光太の側にいるから・・・愛、光太の為にも、俺の為にも生きてくれ!
 愛、愛してる・・・・。ずっと愛と居れて幸せだった・・・。
 これからは、愛は自分の為の幸せを見つけるんだ・・・。
 光太と一緒に、幸せになってくれ・・・。
 そして、愛がこっちの世界に来た時は、また二人で一緒に居よう!」

「颯太・・・・お願い、私も一緒に颯太の側に居たい・・・・
 颯太がいない世界なんて、私は生きてなんかいたくない!!」

「愛、駄目だ!君は、生きるんだ!!光太と一緒に生きるんだ!!
 俺は、必ず見えなくても側にいるから・・・・愛、生きてくれ!!」

「嫌!!颯太・・・置いてかないで・・・・颯太・・・・颯太・・・・」

愛は、遠ざかる颯太を、必死に追った。

走れど走れど、颯太には追い付かず、愛はただ泣くことしか出来なかった。

「颯太-------------------------」


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「愛!!愛!!  しっかりして・・・ 愛・・・」

母の声で、愛は、目を覚ました・・・・・・・・・・。

そこには、颯太はおらず、西園寺の家族と島津の家族がそこにいた・・・・。
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