月と太陽
穏やかな母が大好きだった美月は、新しい母に、あまり良い印象を持つことができなかった。そして、それは、新しい妹に対しても同じだった。
自分の名前とは正反対の、日菜子。名前だけではなく、印象も正反対だと思った。
父を見つけると、顔中にひまわりのような明るい笑顔を浮かべて、「こんにちは!おじさま」と挨拶をした日菜子は、少し茶色がかった長い髪を頭のてっぺんでおだんごにまとめ、その頃はやっていた、ミニスカートにスパッツという格好をしていた。
そんな日菜子に、父は、やっぱり満面の笑みを浮かべて、「『おじさま』じゃなく『お父さん』呼んでくれ、っていっただろう」と言った。
「ああ、この人たちと家族になるんだ」
そのとき、美月は、ただ漠然とそんなことを感じただけで、うれしいとか楽しいとか、そういう感情は何一つとして浮かんでこなかった。ただあったのは、不安だけ。
もやもやしていて、形のつかめない、そんな不安が、自分の中に生まれたことを、彼女は感じた。
自分の名前とは正反対の、日菜子。名前だけではなく、印象も正反対だと思った。
父を見つけると、顔中にひまわりのような明るい笑顔を浮かべて、「こんにちは!おじさま」と挨拶をした日菜子は、少し茶色がかった長い髪を頭のてっぺんでおだんごにまとめ、その頃はやっていた、ミニスカートにスパッツという格好をしていた。
そんな日菜子に、父は、やっぱり満面の笑みを浮かべて、「『おじさま』じゃなく『お父さん』呼んでくれ、っていっただろう」と言った。
「ああ、この人たちと家族になるんだ」
そのとき、美月は、ただ漠然とそんなことを感じただけで、うれしいとか楽しいとか、そういう感情は何一つとして浮かんでこなかった。ただあったのは、不安だけ。
もやもやしていて、形のつかめない、そんな不安が、自分の中に生まれたことを、彼女は感じた。