君に愛して、僕を恋する。






気がつかないフリをして、デコポンを食べる。


ふっと視線が外れたかと思うと、彼女のフォークがデコポンに向かう。






彼女が2つ目に手を伸ばしたとき。

クスッと笑っていたのは、俺の気のせい、かな?


雅も何もなかったように、ずっとテレビみてるし。





そろりと、真中綾子の顔を見る。

けど、見えたのは、やっぱり無表情の彼女だった。






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