かえるのおじさま
それでも一般的な観念はかけ離れていないのだから、ゆっくり話せば伝わるところはある。
「あのね、いまどきの人はそんなに神様とか、信じてないの。そんなものに頼らなくても、十分な技術があるから」
「ああ、解かる。こっちでも似たようなもんだ」
「でも、お祭りは別なの。ずっと続いてきた慣習だし、楽しいことでしょ?」
「それも同じだな。普段は神様なんて信じてない連中も、祭りとなると浮かれてはしゃぐ。だからこそ俺たちの商売も成り立つんだがな」
もちろん、大きく食い違うところもある。
「ボンオドリってのも、豊穣の祭りなのか?」
「お盆はね、ご先祖様の魂が戻ってくるの」
「戻ってくる? 死んだ奴がか?」
「生き返ってくるわけじゃないのよ。死んだ人は魂になるの」
「良く解からないな。こっちじゃ死んだ奴は神様に吸収されると信じられている。それを拒んでふらふらしてる奴は、幽霊って言うんだ」
「そういう悪質なものだけじゃなくて、死んだらみんな、魂になるの」
「じゃあ美也子は、親父さんの魂に会ったことがあるのか?」
その一言が一瞬の沈黙を生み、美也子は俯いた。
「魂なんて……実在するわけないじゃない。そういう考え方だってだけよ」
「すまん……」
美也子を落ち込ませるつもりなどなかった。本当に純粋な好奇だったのだ。
「あのね、いまどきの人はそんなに神様とか、信じてないの。そんなものに頼らなくても、十分な技術があるから」
「ああ、解かる。こっちでも似たようなもんだ」
「でも、お祭りは別なの。ずっと続いてきた慣習だし、楽しいことでしょ?」
「それも同じだな。普段は神様なんて信じてない連中も、祭りとなると浮かれてはしゃぐ。だからこそ俺たちの商売も成り立つんだがな」
もちろん、大きく食い違うところもある。
「ボンオドリってのも、豊穣の祭りなのか?」
「お盆はね、ご先祖様の魂が戻ってくるの」
「戻ってくる? 死んだ奴がか?」
「生き返ってくるわけじゃないのよ。死んだ人は魂になるの」
「良く解からないな。こっちじゃ死んだ奴は神様に吸収されると信じられている。それを拒んでふらふらしてる奴は、幽霊って言うんだ」
「そういう悪質なものだけじゃなくて、死んだらみんな、魂になるの」
「じゃあ美也子は、親父さんの魂に会ったことがあるのか?」
その一言が一瞬の沈黙を生み、美也子は俯いた。
「魂なんて……実在するわけないじゃない。そういう考え方だってだけよ」
「すまん……」
美也子を落ち込ませるつもりなどなかった。本当に純粋な好奇だったのだ。