かえるのおじさま
頬を恥じらいに染めたままのギャロが、美也子を見る。

「こんな村じゃ宝石屋も無いし、大きな街に行ってからになるが、そのほうが夫婦っぽく見えるだろうし……もちろん、お前が嫌だって言うなら……俺には……その……」

嫌なことなど何もない。
むしろ幸せだと、だが、それを口に出して伝えるのは憚られて……美也子はギャロの手をとった。

吸盤の間に指を絡めて、しっかりと手をつなぐ。

ぐいっと密着した腕は力強く、彼の体からは青草に似た香りが立ちのぼった。
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