かえるのおじさま
ついっ、きゅっ、つい、つい、きゅ。
あっという間に一本の首飾りが出来上がった。
「たいしたもんだ」
ギャロが手を伸ばす。
吸盤の指先は出来上がった首飾りを、では無く、それを編み上げた小さな手を捉える。
「こんな柔らかい手ぇ、してんのに……」
土緑色の皮膚と、白い皮膚が重なる。指が絡む。
「ちっこい……可愛い手だ」
引き寄せられそうだ。
このまま、指先にあの大きな唇が触れる、そんな夢想をすれば体の芯が熱くなる。
美也子は耐え切れず、軽く膝を揺すった。
「あっちの世界では、職人だったのか」
「ただのOLよ」
「おーえる?」
「そうね、こっちの世界でいうと、事務のおばさんかしら」
「へえ、似合わねえな」
(そんな囁くような声を出さないで!)
危うく叫びそうになった。
耳に沁みる低音が、じわりと情欲を呼ぶ。