可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 お姉さんが俺の車を運転し、お母さんが後ろをついてきてくれることになった。

 運転中のお姉さんが、俺に話しかけてきた。

「明日からの件ですが、私と菫は温泉へ行くことにしました。もちろん、表向きには、です」

「なるほど」

「私がお昼過ぎに、菫をご指定の場所へお届けしますから、後はおまかせします」

「わかりました……ところでその間、お姉さんはどうするんですか?」

「先生、お姉さんはやめて下さいね。先生の方が私より年上ですし、桜と呼んで頂けますか?」

 ……まだ安西でさえ、名前で呼んでないのだが。
 
「では桜さん、その間どうされますか?」

 ん? ちょっと黒いオーラが見えたような?

「私は本当に温泉へ行きます。彼と、ですけどね」

 そうか、納得。俺達をダシに自分も彼氏と……。

「私のような環境だと、お泊まりデートもなかなか出来ないんです。先生、協力してくれますよね!?」

「もちろんです」

「お互い、楽しい時間を過ごしましょうね! ……菫のこと、大切にして下さいね」

「わかりました」


 車が家に着き、お母さんと桜さんに挨拶して家へ入った。
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