可愛い生徒(カノジョ)の育て方
「あ、あの、やっぱり一番風呂は先生がどうぞ」

「じゃあ、遠慮なく。お約束だから言っておくけど。……一緒に入るか?」

 そう言った瞬間、肩がぴくっと動いた。 正面から彼女の顔を見たとしたら、きっと今頃百面相だろう。

 からかうのが楽しくてしょうがない。

「……おひとり様で、お願いします……」

「ま、今のは冗談だ。じゃあ、行ってくるからいいこで待ってろよ」

「……はい」

 もう一度、ぎゅっと抱きしめた。


 風呂から上がって、髪の毛をタオルドライしていた安西を待ちきれなくなって、俺がドライヤーで乾かした。

 わしわしわしわし!
 ぶぉーぶぉーん!

「先生、やっぱり私のこと、犬扱いしてない?」

「ん?」

 ドライヤーで、髪の毛を乾かす俺を鏡ごしに見ながら言う。

「あんまり『わしわし』すると、髪の毛が広がっちゃうよ」

「そうか?」

 つい、焦ってた。

「だいたい、乾いたな」

「うん。ありがとう」

 ドライヤーを片付けて、彼女を抱きかかえた。

「きゃっ!?」

『お姫様だっこ』で寝室へ連れていく。逃がさないように。
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