可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 ブラウンのベッドカバーの上に、そっと降ろす。

 セミダブルのベッドしか置いていない、俺の寝室。

 小さなオレンジ色の明かりしか点けていない部屋。

 二人並んで、ベッドに腰掛ける。

「緊張しまくってるだろ?」

「……うん」

「俺もだ」

「嘘!?」

「ホント」

 くすっと笑って、手を安西の頭の上に置く。何しろ、今までずっと抑えてきたからな。

『よーしよしよしよしよし』すると、理性が頑張る気力を取り戻す。

 彼女はまだ、何も知らない無垢な女子学生だと。

「先生、いつもいいこいいこしてくれたよね。それをされると、とてもやる気が出るんだよ」

 ん!? 俺が必死に抑えてるのに、やる気を出す?

「じゃあ、今は何のやる気を出してくれるんだ?」

「……先生、意地悪だよ」

 ぷい、と横を向かれた。

「冗談だ。初心者には何も要求しない」

 そう言って、おでこにキスをひとつ落とした。

 ちょっと、いい雰囲気になってきたところに。

「先生、質問!」

授業中じゃないんだから、手は挙げるな! 雰囲気をぶち壊す天才だな。

「……何だ?」

「私のどこが好き?」
< 239 / 282 >

この作品をシェア

pagetop