可愛い生徒(カノジョ)の育て方
『もっと仲良しコース』終了後。

 シャワーを浴びて、寝室へ戻る。

「ん? ダビデ像には及ばないけどちょっとしたもんだろ?」

 俺の上半身を見て赤くなる彼女が可愛い。

「……覚えてるの?」

「もちろん。いきなり何を言い出すんだ!?
 ……って、驚いたよ」

 初めて菫が社会科準備室に来たあの日。

 そんな会話をした。


 まさか1年後、こうなることなんて、思いもよらず。

 あの頃より長い髪。

 信頼されているのがわかる、自然な笑顔を見せてくれる彼女。

 1年かけてここまで近づいた二人の距離は、すぐにまた離れてしまうことになるが……。

 そんな感傷に浸る俺に、挙手しながら彼女が真剣な顔で聞いてきた。

「先生、質問!」

 ……またか。

「いつから私のことを好きになったの?」

 少し考えた。

「昨日からだ」と、答えた。

 ちっとも信じていないらしい。当たり前だが。

「4月バカはもう終わったよ」

「いや、昨日からだ。誰が何と言おうと昨日!」

「ふ~ん。じゃあ、そういうことにしといてあげるね。
 で、ここからオフレコ。実際のところ、いつからなのか教えてよ」
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