可愛い生徒(カノジョ)の育て方
「うわっ!!」

 菫が目を覚ました。

「……何だよ、色気のない奴」

「だだだだって、びっくりするよ! 普段、ひとりで寝てるんだから」

「はいはい。まずはごあいさつだろ。おはよう、菫」

「おはようございます、先生」

 ……ここでも『先生』か。

「う~ん、やっぱり、なんだかな~」

 呼び方にこだわりすぎかも知れないが、気になるものは仕方がない。

「いや、可愛い彼女が俺のベッドで目を覚まして、パジャマでご挨拶っていう嬉しいシチュエーションのはずなんだけどさ。
 ……今の挨拶だと、どうしても頭に浮かぶのが、校門前で頭髪・服装検査してたら、すれ違いざまに女生徒から挨拶される俺っていう、あまり嬉しくないシチュエーションだな~って」

 ……やっと解ってくれたのか、少し考えている。

「わかったよ。でも、自信ないから、場所を限定します!」

 そう、それなら問題解決なんだ。

 期待しながら、菫の言葉を待っていた。
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