可愛い生徒(カノジョ)の育て方
「今日は何時まで一緒居られるんだ?」

「えっと、お姉ちゃんと5時にうちの近所のコンビニで待ち合わせしてるの」

「そうか。じゃあ、それまで出かけるか?」

「いいの? 誰かに見つからない?」

「大丈夫。 みんなが来ないような場所に行けばいい」


 帰り支度をさせて、俺の車に乗せた。しばらく、この家に菫が来ることはない。

 ピンクの歯ブラシを置いていくのは、多分菫なりのアピールなんだろう。

「さ、行くぞ」

 車の中は今、マイケル・ジャクソンを流している。

 亡くなった時、沢山テレビでもかつての映像や音楽が流れていたから、これならなじみがあるんじゃないかと思った。

「先生、どこ行くの?」

「着いてからのお楽しみ」

 ちょっと遠いが、十分日帰りできる距離だ。

「そういえば先生、私の誕生日調べてくれたの?」

「そんなものは簡単に分かる。マル秘扱いの『生徒名簿』を教員は全員見られるし」

「マル秘って、どんな秘密が載ってるの?」
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