可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 車がコンビニの駐車場に着いた。桜さんの車も停まってる。もう、時間だ。

 車をバックで駐車する時のまま、左腕を助手席にかけていた。

 停車した。

 左腕はまだ、助手席の後ろにある。

「……ちょっとだけ、な」

そのまま、軽く触れるだけのキスをした。しばらく、会えなくなるから、お別れのキスのつもりで。

「お姉さんに、よろしく」

「うん」

「毎日、電話で話そう」

「うん」

「頑張れよ」

「先生もね」

「そろそろ、行きなさい」

「うん……」
 
 車から降りた菫は、俺に一度だけ手を振って、桜さんの車に乗り込んだ。

 これから遠距離恋愛か。次に会えるのは、1ヶ月後。

 それまで俺も、目的を果たすために勉強しなくては。そして合格したら打ち明けよう。

『教師と生徒の恋愛もいいけど、大学院生と大学生の恋愛もいいだろ?』
って。

 目的のある勉強は楽しい。

 本当に行きたかった大学へ進学するため。
 
 専修免許を取得して、スキルアップするため。

 そして、可愛い彼女の側で暮らすため、本気で取り組む決意を固めた。
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