twin∞soul
抱き締められて始めてキスした公園。
私が流を好きだと確信した公園。

あの時は夏になる前。
今はもう、寒い冬だよ。

しかし流はやはり居なかった。

寒いよ、流。
一人ぼっちは寒いよ...。

一体今頃、流は何をしてるの?

会いたいよ、声でもいいから聞きたいよ。

あなたがくれたメールだけじゃ...
あなたの残した着信履歴だけじゃ...
それだけじゃ全然どうしているかなんて分からないよ...

私はしゃがみ込んで泣きじゃくった。

遠くからでもいいから、会いたい。

神様、お願いだから会いたいよ。

見たいよ...見たい...流に会いたいよ...

「こんな遅い時間に一人で居るだなんて、よっぽど危ない目に合いたいんだな」

見上げた時に居たらいいのに。
そう思いながら見上げてみる。

「笑のアホ」

そう言う流が目の前に居たらいいのに。
そう思いながら何もない場所に微笑みかける。

あはは...。
私は泣きながら思い出して笑ってる。

笑えば笑う程、涙がどんどん溢れだして止まらない...。

「エヘヘ、流...」

居ないのに居るみたいに思わず一人で会話をする。

「流のバカ...本当に性格悪いんだから...」

何で今、居てくれないの?
...ううっ...うぐっ...。

私は小さくなって自分を抱き締めるようにしばらく泣き続けた。
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