ぱんつのおかず

目の前には、あきらかに怒ったセッチの顔。うしろは、壁。


完全に、巨漢ネコに追い詰められた、ネズミ状態や。




「い、いたい…って、手ぇ、はなして…」




両手首つかまれて、近距離でにらまれる。




「なに言われた」

「は、はぁ!?」

「アイツに、なに言われとってん」

「そ…っ、そんなん、セッチに関係ないやろ!?」

「………」

「はなしてよっ!!なに、いっつも勝手なことばっかり――っ、」




壁に押さえつけられて、無理やり。



重なった、口。



怒鳴り声に変わりかけの言葉が、ぜんぶ中断。




前んトキみたいに、ぶつかるだけじゃない。ほんまの……ホンマのやつ。




「…セッ…!?んっ、」




感触と、あっつい息が、肺んなか、入ってくる。



カァァって、顔が赤くなるの、わかった。



必死で抵抗して、膝でおなか蹴るけど、効かん。動かん。



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