ぱんつのおかず

グルッ、て。こっちに寝返ったセッチと、めっちゃ近い距離で目が合って。



セットがくずれた、無防備な髪の毛。


数時間前よりずっと、幼く見えるセッチ。



おどろきすぎて動けへんウチを前に、セッチの口から、言葉がこぼれた。




「なんで、来るねん……」




寝起きみたいな、かすれた声。




「…セッ、」

「なんで、ずっとおるねん……あん時は、引き留めんかったくせに。わけわからん」

「~だ、だって…!」




セッチが起きてたことに、まだアワアワしながら、なんとか返事する。




「いっいきなり、帰ってまうしっ!セッチ、呼んでもふりむかんかってんもん!!」

「……そんなん、追いかけてこいや」

「……っ」

「…おれ、は……」




セッチは、苦しそうに目ぇ伏せて。


わからん、て、もう1回つぶやいて。




< 214 / 400 >

この作品をシェア

pagetop