ぱんつのおかず


「…こふじ」

「な…なに!?セッチ!!もう帰ってきたん!?早っ!!」



セッチが言いかけるのをさえぎって、目線合わせんまま、明るい声出す。



「フツー打ち上げとかあるんやないの!?カンパーイ!!言うてな!みんなで!!あっ、でも未成年やからお酒アカンのやでな!!はは…」

「…そんなもん知っとるわ」



必死すぎて、わけわからんことたくさん口走るウチ。


それに反して、セッチの声は落ち着いとる。なんか、まるで。



「…こふじ、あんな」

「……っ、」

「今日。跳べたらもう1個お願いあるって、言うとったやろ」



もうしっかり、自分の中で。


覚悟、できてるみたいに。



「な…に……」



セッチの真剣な顔に、ゴクンて喉が鳴った。


聞きたくなかった。


手をつかまれてなくて、足がちゃんと動くもんなら、今すぐ走り出したかった。


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