ぱんつのおかず


「二つだけやで。やさしくすること。あと、素直になること」

「…は?」

「お兄ちゃん、峰子ちゃんにだけ異様に意地悪いやろ。好きな子いじめるパターン、今どきもう流行らんで」



物知り顔で首をすくめる小雪に、開いた口があんぐりや。開いた口があんぐりってなんや。


とりあえずポカーン、てしたわ。



「今度峰子ちゃんに会ったら、でーきるだけやさしく!ほんで、でーきるだけ素直に接してみ」

「……」

「お兄ちゃんのできるだけのレベルやったら全然かもしれんけどなーっていうか、聞いて。ウチ、カレシできた」



ニッコリ微笑む小雪に、まあるく口開いたまま、閉じられへん。



「~はっ!?お前小学生のくせに――」

「17歳にもなっていまだにひとりの女もおとせへんお兄ちゃんにそっくりそのまま返すわ。高校生のくせに」

「…なっ」


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