社内恋愛のススメ
座り込んでしまった私を追いかけて、長友くんもズルズルと床に片膝を付く。
止むことのない、キスの雨。
お互いがお互いを求めて、貪欲に唇を重ねる。
空気を吸うことさえ忘れ、触れ合う。
一瞬でも離れたくない。
1秒だって、離れたくない。
ほんの数センチでも、長友くんの傍から離れたくないって思った。
ベッドまでの距離がもどかしくて、そこに辿り着く前に素肌を晒し合う。
剥ぎ取られたシャツ。
解かれたネクタイ。
スッと私の太股に、長友くんの大きな手が忍び寄る。
不器用で、とても上手いとは言えなくて。
だけど、触られることが嬉しい。
触れられただけで、私の中が潤っていくのを感じる。
「ん………っ、やだ………。」
「有沢、ちゃんとこっち見て。」
素肌を晒して、生まれたままの姿の2人。
視線を合わせることさえ恥ずかしいのに、長友くんはそんな無理なことを言う。
目が合えば、欲しくなる。
キスが。
長友くん自身が、もっと欲しくなるだけなのに。
淡い光の中で浮かび上がる、2つの影。
影がユラユラと、不規則な動きで踊ってる。
揺れる。
揺れる。
揺れる度に、愛おしさが募る。
「あ………っ、んん………っ。」
たまに漏れる自分の声が、いつもと比べられないほどに甘い。
何だか、別の人の声みたい。
自分の声じゃないみたい。
いつもなら、すぐに私のことをバカにするのに。
絶対バカにして笑うはずなのに、長友くんはそれをしなかった。