クレイジーサドくん。


「お父さんと何かあったのか?

稽古室に入るなり生け花用の花を選ぶけんちゃんは真剣な表情をしながら私に問いかけた。


『うん…こないだの展示会あったじゃん?』

「お前のお父さん主催のやつか?」

つい先日の事。
展示会を開くための一足前の、言わば見せ合い会みたいなもの。


『うん、そこで私の花を展示するって事になったんだけど…』


「生ける花を間違えた?とか」


さすが、と思った。
さすが幼馴染み。

『ビンゴ』


「まぁ。きにすんな」



特別な言葉をかけられた訳でも無いのになんだか少し報われた気がした。


だけどまた明日先輩に会わないといけないって思うとやっぱり少し気が重かった。
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