クレイジーサドくん。



「なんで逃げてんの?あ、分かった、俺の事煽ってるんでしょ」


後ろから聞き慣れた声がする。
ガシッ、ほんとこの音があってる。
音がする程強く肩を捕まえられてしまった。

肩を捕まえられてしまった、と気付くのに二秒。

ヤバイ、と気付くのに二秒。

逃げなきゃ、とそう思うのに一秒。

そう思ったら体は動いていて、肩に乗った腕をはらって屋上の出入口に足は駆け出して居た。


だけど現実はそんなに甘くない。
計五秒内で起こった事はどうも現実には出来ないらしい。


私よりはるかに足の早い先輩。
出入口になんか全然届かないところで次は腕を捕まれてしまった。

『先輩ッ…お願い…腕離して下さい…痛い…』

手首が悲鳴をあげるんじゃないかってぐらいに握る力が強くて痛い。


「パウリちゃんのバーカ」

何故か先輩は愛栄とパウリを使い分ける。
2人の時はパウリ。
どうゆう意味なんだろ…
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