§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

桜井くんの方を向いた彼女は


「直くんっ! 良かった!

おじさんたち、心配してるよ!

いくら彼女のトコにいるからって
いい加減、おウチ、帰ってあげて!

柚奈だって心配してたんだからぁー」


桜井くんの傍にすり寄り、甘えるような上目づかいで
懇願してる姿を見て


何故か、胸の奥の方がチクリとした


え…


なんだろう…


「オヤジらには、オレがもう一度電話しておくよ

だから、柚奈は心配しなくていいよ

オレだって、譲れないコトあるし
決めたコトは最後まで頑張りたいし

ゴメン、柚奈

オレ、彼女と早く戻らないといけないから

じゃぁなっ」


ぼーっと二人の様子を見ていた私の右手を取り
私は桜井くんに引っ張られながら
彼女の横を通りすぎた




その時…


ハッキリと聞こえたんだ…


『チッ』


と言う舌打ち…



あーぁ…


顔はキレイでも心が…



残念だわね…







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