§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)
スタスタと大股で歩く桜井くんのうしろを
股下が短い私は小走り状態
「ちょっ、桜井くんっ、はやいってばっ」
右手は引っ張られて伸びた状態で
少々痛かった
それに
正直、息が切れそう
「あ、ゴメン、せんせー」
振り返って立ち止まると
なんとも言えない笑顔を私に向けたと思うと
また、正面を向き
私の歩幅に合わせて歩き出す
教室のあるビルまで
何もお互いに語らずに歩いた
桜井くんが握る私の右手は
なんだかとっても温かかった