§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

桜井くんの部屋へ入ると…

私の部屋と間取りはもちろん一緒なのに、なんだか別の部屋みたい
スッキリしてて
家具類が、白と黒のモノトーンで
揃えられてて
なんだか、とても大人な部屋


まとまりがない私の部屋とは
大違いだから、恥ずかしくなった


「せんせー、ソファー座ってください

柚奈は、こっち側…」

彼女は、私の向かい側に座り、
相変わらず、ふてくされたまま。


「せんせー、柚奈がいろいろご迷惑かけたようーで、スミマセン

柚奈は、オレの幼なじみで…

誰に対しても遠慮がないってゆーか…

ほら、柚奈、謝れょ」


そう言って、彼女を肘でつつく

不服そうに、少しだけ頭を下げる彼女


まぁ、病院での態度も今も
見てればわかるけどね…


「これだけは、ハッキリさせておきたいから、せんせーにも来てもらいました

オレ、前から言ってるように
咲和せんせーのコトが好きです
彼氏がいることわかってても好きです」

真っ直ぐな瞳で私を見ながら言った


「直くんっ! この人年上でしょ?
彼氏いるんでしょ?!

なんでよ?! おかしいわよっ!

それに、お店はどうするのっ?!
おじさんたちだって
大変なのよ!」


鼻息荒くし、彼女が桜井くんに叫ぶ

それに、お店…って
なんのことだろう…


「桜井くん…
気持ちは有り難いけど、
受け止めること、出来ないの…」


そう

現実問題、私には悟さんがいるし、
私の方が年上だし…ね…

過去のことがいつでも私の胸の奥をチクリとするから
もう、恋愛…する気には…
正直なれないし…

真っ直ぐな桜井くんの視線を
避ける


「せんせー、オレのコト
教室で会ったのが初めてだと
思ってるよね?」


「え…?! そう…でしょ?…」


初めてのハズだと思うけど…


私たち前に会ってたの…?


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