§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

なんで?
私、知らない…
桜井くんのようなイケメンなら、覚えてるハズなのに…


記憶を呼び起こしても
桜井くんは、出てこない…


「覚えていないと思うょ

オレが高校生の頃のコトだから…」


「高校生…?」


っていうと…


7~8年前ってコトよね…


んー、入社2~3年の頃…


えー?一体どこで会ったんだろう…


「ははっ、思い出せないよね?せんせ」


少し寂しそうな顔で笑う桜井くん


「なにょ!
そんなコトどうでもいいじゃないっ!」

私と桜井くんだけの会話が
気に入らないのか
雷のような勢いで怒る彼女。

「もう!! 私帰るからっ

とにかく、今日のことも
おじさんたちに報告するから!

もぅ!直くんのバカっ!」


全身で怒りを表しながらそう言い放ち
ソファーから立ち上がり
スリッパの音を大きくたてながら玄関へ向かう彼女


あらー、相当頭にきたのね


「柚奈! お前、拓(タク)と連絡してんのか?

たまには、拓のとこ遊びにいってやれよ!」


桜井くんが
彼女の背中に言葉をかけると
ドアノブに手をかけてた彼女が振り返り


「わかってるわよっ!
拓は、直くんと違うもの!

もう!二人してわかんない兄弟よ!!」


バンっ


玄関のドアを思い切り閉めたから、ソファーに座ってても
振動が大きかった


彼女…
よっぽど桜井くんが好きなのね


それと、

兄弟…

桜井くんにいたんだ…


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