帰っておいで
閉じていた目を開け、残りのビールを飲み干して溜息をつく。
いくら吐いても吐きたりない溜息が、この部屋には充満している。
いつ窒息してもおかしくない。
「お腹空いた……」
そんな風に溢しても、誰かがご飯を用意してくれるわけもない。
オットマンから足をおろし、疲れた身体をキッチン側へ向けた。
そこで、さっき床に投げ出したバッグが目に入る。
バッグの口からは、ポストで手にしたたくさんのチラシと母からの手紙がこぼれ出ていた。
達筆なその字を少しだけ眺め、横着に腕だけを、ううっ。と伸ばして手に取る。