大人の恋愛~背徳の行方~
「螢・・・結婚するんだろ・・・・梨桜を愛人にするつもりか?」

「・・・・・・・でも、梨桜の事は、離せない・・・・・」

「それは、螢の都合でしかないだろう・・・。梨桜が、可哀想だろう
 それに真紀さんはどうするんだよ・・・・・」

「解っている・・・・解っているけど、今梨桜を離したら、俺は
 もう、生きてはいけない・・・・・梨桜なしではダメなんだ・・・」

「螢・・・・・・・とにかく結婚式までには、別れろよ!」

理は、そう言い残して、部屋を出て行った。

残された、螢は、自分の置かれている立場と、気持ちの違いに
項垂れるしかなかった。



理は、怒り心頭で、リビングに降りてきた。

「ねぇー、理、あなたゴールデンウィーク、予定ある?」

「否、今の所ないけど・・・・」

「そう!!ねぇ~、運転手しない?・・・・」

幸子が、にこやかな顔で聞いて来た・・・・。

「えっ・・・・もしかして・・・・」

「そう!!香奈ちゃん家に行くのに、三人なら、車で行けば、安いじゃ
 ない!
 理も、香奈ちゃんに会えるし・・・・いいでしょう!?」

「何で、俺が香奈に会うのが良いんだよ・・・わけわかんない事
 言ってんなよ・・・」

「えぇー、だって・・・・お土産、沢山くれるって言うから、
 車が良いよ・・・て、香奈ちゃんが・・・・・」

幸子のお願いに、理は、渋々、

「解ったよ!!行けばいいんだろ!!全く!!」

「ありがとう。理、頼りにしてるわ!!螢は、暫く頼りにならないから」

幸子は、意味深な事を、理に言った。
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