大人の恋愛~背徳の行方~
レストランで食事を終えて、外に出ると、結構な雨が降っていた。

「環、どうする?」

「・・・・うん、あのね・・・・」

環がモジモジしているので、梨桜は、

「解った。私に遠慮しないで、タクシーで行くの?それとも電車?
 電車なら、折り畳みの傘、貸せるよ!」

「うん、電車で行くから、貸してくれる?」

「どうぞ!真由美先輩は、どうしますか?」

「私も、環ちゃんと一緒に電車で帰るわ!?」

「そうですか、じゃー、私は、このままタクシーで帰ります。
 おやすみなさい」

梨桜は、二人に別れを告げ、タクシーに乗って、マンションへ帰った。

梨桜がマンションに着くころには、バケツをひっくり返したような
雨になっており、急いでマンションに入ろうとしたら、ドアの外に、
誰かが立っていた・・・・。

その人を見ると、

「螢・・・・・何してんの!!」

「・・・・梨桜・・・・・会いたかった・・・・・」

螢は、ずぶ濡れになって、立っていた。
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