大人の恋愛~背徳の行方~
螢は、これ幸いに、益々、平日は、梨桜のマンションに入り浸った。

そんな生活を続けていたある日曜日、久しぶりに螢の実家に、真紀と
一緒に行くと、

「いらっしゃい、二人とも。」

「お邪魔します」「ただいま」

二人は、リビングに行くと、義也も顔を出した。

4人で、真紀のお腹の赤ちゃんの話やら何やらで話が盛り上がっている時に
螢の携帯に、理から電話が入った。

「ちょっと、理だから、電話してくる・・・」

螢が、その場を離れると、幸子が

「螢、移動になったんですって?」

「はい、忙しくて、毎晩遅いので、今は平日は、殆ど会社に泊まってます。」

「えっ・・・・そうなの・・・大丈夫なの螢は?」

「はい、一回、平日の忙しい時に、我儘言って、帰って来てもらったら
 機嫌が悪くて、一晩中ピリピリしていて・・・・
 私も居たたまれなかったので、平日、遅い時は、遠慮しないで会社に
 泊まってくれって言ったんです。」

「えっ・・・そうなの。じゃー螢は、かなりストレスが溜まっている
 んじゃないの?」

「えっ・・・・そうですか?いつもと一緒で、優しいし・・・・
 変わらないですよ・・・・」

幸子と義也は、顔を見合せた・・・・。

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