大人の恋愛~背徳の行方~
梨桜は、螢の転勤の話を聞いてから、考えに考えた。

そして、梨桜が出した答えは、

「螢・・・・やっぱり、別れて、友人関係になりましょ!!」

「梨桜・・・・・待ってはくれないか!?」

「だって、真紀さんも一緒に行くんでしょ!
 そしたら、今度こそ、私の役目は終わるわ・・・・
 私が側に居なくても、螢は、大丈夫になるはずよ・・・
 ただ、螢、これだけは信じて。
   『愛してる。誰よりも。』
 だから、私が、螢から離れて、誰かと一緒になった時は、螢より
 好きな人が出来たんだと思って・・・・」

「解ったよ。でも、NYに経つまでは、君は、僕の者だ!!」

「螢・・・・・」

二人で、残りわずかな時間を、慈しむように、抱き合った。

その後、螢は、NY支社への辞令が出て、7月に入ると、螢は、
真紀と凛を連れて、NYに旅だった。

出発の日、理と梨桜は、成田まで送りに来た。

真紀と凛は、実家の両親を連れて、一足先にNYに旅立っていた。

そのため、後からの出発の螢に

「螢・・・頑張れよ!!俺も、何年か後には行くから!」

「あぁー、待っているよ。理、梨桜を頼むな!!」

「螢ったら・・・私は大丈夫よ。螢こそ、躰に気を付けてね!!」

「梨桜・・・・愛してる・・・」

螢は、思わず、梨桜にキスをした。

そして

「行って来ます」

と、梨桜と理に別れを告げて、渡米した。

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