大人の恋愛~背徳の行方~
螢と真紀が出て行くと、三人は、リビングに戻って来た。

すると、義也も戻って来た。

「このバカ息子が!! なんで梨桜ちゃんの名前を出すのよ!!」

バチン・・・・理は頭を幸子に叩かれた。

「そんな!!俺だって、無意識だったんだよ!!」

「で、香奈ちゃん、ズバリ聞くわね! あの二人、どう思う?」

義也が、話のないようについて行けなくて、目を白黒させていると

「・・・・あのう・・・・婚約者って・・・結婚するんですよね!?」

「うん、5月の末に、することになっているよ・・・・」

「・・・・・姉とどうこうじゃなくて、お兄さんは、あの女性とは
 ・・・・お兄さんが苦しみます・・・・
 多分結婚しても、そうですね・・・・5年・・・5年で無理が
 来ます。
 今の状態を見ると、女性の方が、必死です。お兄さんは、ただ
 流されているだけで、これからお兄さんは、段々、苦しみます。
 本当なら、結婚は取りやめた方が・・・・・」

「解ったわ。ありがとう、香奈ちゃん。無理言ってごめんなさいね。」

幸子がそう言うと、義也が、

「香奈ちゃんって・・・・何者?」

「香奈は、見えるんだよ! あの二人の先が・・・・」

理の言葉に、義也が反応した。

「やっぱり、私達の感は、当たっているのかしら・・・・・」

幸子は、自分の悪い予感を、打ち消したくて、香奈に来てもらったが
返って、予感を裏づける形になってしまった。

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