恋は風のように【短編】
顔だけを此方に向けるケイタは、ニッコリと嬉しそうに笑う。
「ピンクのタオル。栄養ドリンクと……あっ、これ以上言ったらバレちまうわ。じゃっ」
「え、」
それだけ!?なんて思いつつ。
走り去っていくケイタの後ろ姿を見て、私は胸に当てていた手をおろした。
風が、熱を帯びた私の頬を撫でて心地よい。
そうして私は、この胸のドキドキを抑えようと、ゆっくり、ゆっくり歩き出した。
―end―
< 8 / 8 >
ひとこと感想を投票しよう!
あなたはこの作品を・・・
すべての感想数:0
この作品の感想を3つまで選択できます。
- 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
- 投票する
この作家の他の作品
表紙を見る
表紙を閉じる
「綺麗……」
見とれた夕焼け。
いつもは……こんなのなんとも思わないのに、
つい口から出た言葉はこれ。
何故?
「……んだよ、こんなモン。俺がもっと綺麗な景色を見せてやるのに」
嗚呼。
貴方のせい、か。
「でも」
「高杉さんと見る景色は」
「全て、」
――……綺麗です。
「ばか野郎…」
表紙を見る
表紙を閉じる
―――……チリン。
鈴の音。
いつの間にか辿り着いた世界、そこは「神隠し」の向こう側だった。
『神隠し……なんて、そんな、……っ』
《東条 凛(トウジョウ リン)》
「お前は元の世界に戻れやしない。この手を取れ」
《シン・ケヴィル》
「ささ、此方に。歓迎しますぞ、貴方が来るのを心よりお待ちしておりました」
――…「あれが人間か、あぁなんて人間臭いのだろうか。あんな間近で見るのは初めてだ」
「如何ですかな、このままこの村に永住してしまっては?」
――…「これでこの村も安泰だ、」
――…「 が出来たのだから」
行き先はどこまでも暗く濁り始める。
やっと見えかけた光は、
『貴方を愛しています。だから、逃げて』
『お前を愛してる。だから、逃げろ』
どちらかが**にならなければならない………
表紙を見る
表紙を閉じる
中学三年、受験の年。
小さな体で沢山のことを抱え持つ、ふわふわ天然な彼女に恋をした。
「ちょっと、コレ。……持ってて貰えないかな」
赤松 雪
Akamathu Yuki
×
「ん、良いけど……ってお前!?なななんてカッコしてんだよ!?!?」
高橋 広
Takahashi Kou
中学三年、進路を決める年。
赤い赤ぁい簪だけが私の心の支え。
なのに、私は迷う。
「大切だもん……」
簪が?彼が?
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…


