生まれ変わる光
またしばらくの間、二人で黙っていた。
今度はホタルのパレードを見ながら、溶けかけのアイスキャンディーを食べる。
のんびり屋の僕とは違って先に、彼女はとっくにアイスキャンディーを食べ終わっていた。
「……なんだか、儚げね」
か細い声が鼓膜を震わせる。
そう言った彼女の横顔に、さっきまでの笑顔は存在しなかった。
声のトーンも低く、明らかに様子が今までとは違う。
「どうして、そんなことを思うんだい?」
彼女の雰囲気につられて、僕の声も自然と静かなものへと変わる。
「だってホタルってこんなにも綺麗に光っているのに、生きていられるのはたったの一週間程度でしょう? せっかく生まれてきて、こんなにも綺麗に光っているのに。そんな短い時間しか生きられないなんて、なんだか儚すぎるわ……。どうして生きているのって、ホタルは思わないのかしら」
彼女の真っ黒い瞳は、滲んでいた。
瞳を覆い尽くした雫は限界を迎えたらしく、彼女が瞼を伏せると静かに彼女の頬を伝って流れていく。
落ちた雫は、茶色い土へと帰っていった。
彼女の涙が落ちた場所から、新たな命が芽生えればいいのにと思う。