生まれ変わる光
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僕はそっと、重たい瞼を上げた。
最初に目に入ったのは、相変わらず大量の星を描いた黒いキャンバス。
まるで「綺麗だろ?」と自慢しながら見せつけられているみたいに、僕に近付いてくる気がした。
もちろん、そんなわけはないのだけれど。
それでも思わず吸い込まれてしまいそうな、壮大な夜空がそこにあった。
ふと僕は、自分の隣に視線を移す。
縁側に腰掛ける僕の隣には、誰も座っていなかった。
ただ僕の横を、蒸し暑くて心地の悪い空気が通っていくだけ。
あの頃と変わっていないのは、僕の頭上に広がる広大な星空。
僕の左手の薬指で、無機質な輝きを放つシルバーリング。
そして手に持った、食べかけのアイスキャンディーだけだった。
居間にあるテーブルの上を見れば、小さなフレームの中に彼女が居た。
まだ健康だった頃の君が、こちらを見て笑っている。
胸に痛みが走ったから、切なく目を細めて庭を見た。