青空の下へーその手に願いを込めてー
「………先生…?」

振り返ると、さっきまで寝ていたはずの明原先生が、私の腕をつかんでいた。

……な、なぜ……?

先生は私の目を見つめたまま、何をしゃべるでもなく、笑いかけてくる訳でもなく、ただじっとしていた。

部屋にある時計の秒針の音が、やけに大きく聞こえる。

時間が経つほどに、私の心臓の音が大きくなっていくのがわかった。

「……あ、あの、せんせ……」

耐えられなくなり、そう言いかけた時、

「…!」 

手首をつかむ力が強くなったかと思うと、その瞬間には顔がくっつきそうな距離にまで、先生が間近に迫っていた。
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