君を守る陰になりたい【Ansyalシリーズ 憲編】

21.頼もしい仲間 -紀天-



挙式の当日。

親族以外は参列できない式にもかかわらず、
Ansyalの頼もしい仲間たちは、俺と晃穂の挙式会場へと
正装して足を運んでくれた。


親族だけの挙式を終えると、
簡単な食事会を終えて、その日は解散した。


その夜、俺と晃穂は婚姻届を役所に提出。


入籍して家族になったわけだが、
俺たちの生活に変化があるわけではない。


俺は慌ただしく、瑠璃垣の仕事に、Ansyalの活動に、ドラムの練習に
priere de l'ange(プリエールデランジュ)の手伝いにとバタバタしているし、
アイツはアイツで、宝珠さんの手伝いに、派遣の仕事にと擦れ違いの日々。



だけどメンバーの協力もあって、
三月に行う披露宴に向けての準備も少しずつ手が付けられるようになった。


挙式、入籍して更に一ヶ月少し。



尊夜の親父さんであり、瑠璃垣の社長の好意で手配された
クリスタルホテルの鳳凰の間。


そのバカでかい会場に招待客リストを作っていく作業。


席順、招待状制作・発送作業。
そして披露宴の時に使用する、映像・写真。


挙式が終わっても、俺たちの夜は慌ただしい。
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