~宿命~
第9章 頭領だったあの頃のように
一年後。

俺らは相変わらずレベルⅢで活躍していた。

前より腕をあげ、周りからは“ペアベスト”と呼ばれるようになった。

そんな俺らに新石から集合がかかったのだ。
仕事は完璧に遂行するし、ミスは俺が暴れてカバーしている。

明隆:「おい、安居!新石のオッサンからメールで集合かけられとるぞ!」
安居:「知ってるよ。こっちにも来たから。」
明隆:「もしかして、昨日の件かな?」
安居:「そうじゃない?仲間を殴るなんておかしいもん。」
明隆:「だって!あの野郎、助けてやるって言っとんのに‘来るな!死ね!’やで!?そんな事言われたら黙らせてかついで行くしかねぇやろ!」


昨日、俺らは、とある建設現場の内部情報を調べに行き、内通者から情報をもらっていると、プレハブの中から声が聞こえた。
現場の者と思い、捕まえて黙らせようと中に入った。
中にはパイプイスに縛り付けられたもう一人の内通者がいた。
話せるように口のタオルを取ると暴言を吐かれ、頭にきた俺がそいつの頬を殴って黙らせ、かついで安全な所まで連れて行った。

前から新石に“短気を起こすな!”と注意されていたから不安で仕方なかった。
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