偽りの婚約者
「一度ある事はって良く言いますからね。あなたの言葉は信用できませんね」
……勝手に言ってろ。
イラつきを押さえようとしたまま、その場を立ち去ろうとした。
「……貴方のご両親が経営している喫茶店に、私が個人的にお金を貸してあるんですが……返済がまだなんですよ。
決められた期限までに返すよう伝えてもらえませんか?
では失礼。」
……はあー!?どういう事だ。
両親からはお金を借りたなんて話はいっさい聞いてない。
直ぐに、両親に連絡をした。