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 「それもまた君らしい」
 恭一は眩しい笑みを向けた。
「なぜ?りょうもう号なんかに?特急なんて使わなくても、あなたなら車で行くと思ったけど」
「終わらせるためだよ」
 恭一は笑みを維持しながら言った。
「さっきも同じことを言ってたけど、何を終わらせる?」
「全てだよ」
「私との関係も?」
「いや、そうじゃないんだよ鈴音」と笑みを讃えながら彼は言い、「人はさ、体験から学ぶんだ。少なからず僕と出会った人達は僕を介して体験した筈だ。そこから真実を汲み取って前進して欲しい、君もその内の一人だ」と遠い世界を見つめるように視線をここではないどこかへ向けた。
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