不機嫌honey
ファンならファンで優しくしてやるけど、シュリを好きなヤツには優しくできん。



でも不憫になってきた…。



「悔しいけどサインください…」

「何に?」

「Yシャツでいいっス…。『リム』って名前入れてもらえたら嬉しいな」

「ライブTシャツあったからそれに書いてやるよ」

「マジっスか!!テンションあがる自分が憎いっ!!」



Tシャツにサインしてやった。



どうやらラッシュの中でも俺のファンらしい。



それを素直に喜んでて、シュリが言った通り、本当にいいヤツなのかもしれない。



「シュリ、腹減ったからメシ作って?」

「命令すんな、澪王のくせに」

「久しぶりに早いんだから少しは『我が家』を堪能させろよ」

「仕方ないなぁ~。ユウリ、ご飯作ろう!!」



俺が早く帰ったからなのか、ご機嫌なシュリ。



リムにも会ったし、自分の中で満足したのかも。



「希王、大学いつからだ?」

「1週間後かな?兄さんが好きなことしてるせいで勉強ばっかりだよ」

「頭いいんだからいいだろ」



希王は器用だしな。



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