不機嫌honey
柔らかい…。



「澪王っ…苦しいっ」

「っせぇ…」

「ん…」



隣の美人を抱きしめて目覚めた朝。



頭がハッキリした瞬間、シュリをすっぽり腕の中に押し込めていたことに気がつき、慌てて体を離した。



まだ眠ってるシュリにホッとして、ケータイを持ってキッチン。



ユウリが起きてメシを作ってる。



「おはよう、澪王さん」

「おぅ…」

「お疲れだね。また二日酔い?お水飲む?」

「お前の妹に振り回されすぎて疲れた…」

「シュリ?また澪王さんとこで寝たの?」

「どうすりゃいいんだ…」

「本能に従っちゃえば?あははっ」



コイツに相談したのが間違い。



ユウリはそういうヤツだった…。



「僕ね、この前のコと付き合うことになったよ」

「マジで?よかったじゃん」

「うん、これから清く正しい純愛を育む」



純愛って。



どの口が言ってんだ。



「すぐに手ぇ出したりすんなよ?」

「僕、セックスしたいわけじゃないしね。アレ、飽きたし」



そうスか…。



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