不機嫌honey
【シュリ】



澪王がいない。



目覚めのキスはなんだったのかなんて、聞けずじまい。



逃げられた気分。



「シュリ先輩、ご飯食べましょ?」

「リンリンが作った?」

「ユウリ先輩に手ほどき受けました~」



澪王が留守中の今、ユウリの彼女がやってきた。



ユウリの彼女セリ、通称リンリン。



澪王がいない時だけは連れてきていいって言ったらしく、初めて家に連れてきた。



背があたしより高くて、カワイイ。



ユウリ、面食い…。



「シュリ先輩ってご飯食べててもカワイイ…」

「よく言われる」

「髪の毛、毛先クルクル。パーマですか?」

「違うよ。ユウリも天パでしょ?」

「そうなんだぁ~。緩いパーマかと思ってました」



あんまり気を使わないコ。



ユウリもリンリンには心開いてるみたいだし。



「セリちゃん、お茶飲む?」

「飲みます!!」

「よく食べるね」

「ユウリ先輩が食べなさすぎるんです」



なんだか気持ちのいいコだ。



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