BLACK or WHITE


昼休み。

ランチを終えた後、喫煙所で煙草をくわえる。火をつけようとライターを取り出すと。


「さっきはどうも」


彼が喫煙所にやってきた。

私は思わず眉根を寄せる。
一度くわえた煙草を指に持ち、彼に聞く。


「どうしたんです?チーフは煙草を吸われませんよね?」

「あぁ、うん、澤井さんは、コーヒーはブラック派?」


「え?あ、まぁそうですが」


私の質問には答えずに、逆に私に聞いてきた。
私の眉間のしわがますます深くなる。


「そんな顔しないでよ。これ、あげるから」


「…?」


手渡された物を見ると、四角い箱。



「チョコレート…ですか」


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